コラム レギュラーシーズン 2018-19〜2026-27
Mリーグの着順はどれだけ運で決まるのか
牌譜
要点
- 1シーズン
(1人あたり約25半荘)の ポイント差の うち、 運で 説明できる 割合は 推定94%、 少なくとも 85%です。 - 最も
多く 出場した 選手の 通算304半荘で も、 平均着順が 実力を 反映している 割合は 推定38% (多くても 71%)です。 - 一方で、
副露率のような 打ち方の 指標は 約5半荘で 半分安定し、 選手の 個性が すぐに 表れます。 - 牌譜から
測れる 運 (配牌・ツモ・ 裏ドラ・ 一発)を 差し引くと、 1半荘ごとの ポイントの ばら つきは 34%小さくなります。
どう測ったか
選手ごとの
2018-19〜の
この
指標ごとの安定の速さ
| 指標 | 半分安定する試合数(推定) | 90%区間 | 1シーズンでの信頼度 | 通算304半荘での信頼度 |
|---|---|---|---|---|
| 副露率 | 約5半荘 | 約4半荘〜約9半荘 | 83%(75%〜86%) | 98%(97%〜99%) |
| 立直率 | 約46半荘 | 約30半荘〜約103半荘 | 35%(19%〜45%) | 87%(75%〜91%) |
| 放銃率 | 約86半荘 | 約50半荘〜約301半荘 | 23%(8%〜33%) | 78%(50%〜86%) |
| 和了率 | 約88半荘 | 約54半荘〜約257半荘 | 22%(9%〜32%) | 78%(54%〜85%) |
| ラス率 | 約212半荘 | 約88半荘〜上限なし | 11%(0%〜22%) | 59%(0%〜78%) |
| 1半荘あたりポイント | 約408半荘 | 約143半荘〜上限なし | 6%(0%〜15%) | 43%(0%〜68%) |
| 運を除いた1半荘あたりポイント | 約270半荘 | 約94半荘〜上限なし | 8%(0%〜21%) | 53%(0%〜76%) |
| 平均着順 | 約499半荘 | 約124半荘〜上限なし | 5%(0%〜17%) | 38%(0%〜71%) |
| トップ率 | 約1,164半荘 | 約173半荘〜上限なし | 2%(0%〜13%) | 21%(0%〜64%) |
局単位の
読み取れること
- 打ち方の
個性は 副露率・すぐに 表れる。 立直率は 数十半荘で 安定し、 推定の 幅も 狭く 収まります。 鳴く 選手・ リーチする 選手の 違いは、 運ではなく 打ち方の 違いです。 - 和了率・
放銃率は 半分安定するのに1シーズンでは 決まらない。 約88半荘 (和了率)、 約86半荘 (放銃率) かかります。 - 着順・
ポイント・ どれもトップ率・ ラス率は、 実力の 差が ある ことすら 確かではない。 90%区間の 上限が 定まりません。 どの 指標が 早く 安定するかの 比較も、 今の データでは 結論で きません。 - 1シーズンの
順位は、 好調・ほぼ運で 決まる。 不調の シーズンが あっても、 それだけで 実力の 変化とは 言えません。
運を差し引いたポイント
配牌の
この
ニューラルネットワークで
このサイトでの見せ方
各選手の
注意
- 対象は
牌譜が 公開されている 全試合です。 記録に 不備の ある 局は 打ち方・運の 指標から 除いています。 - 推定には
「選手の実力は シーズンを 通じて 一定」と いう 単純化が 入っています。 - 数値は
シーズンが 進むと 更新されます。
参考文献
- Ogami, Amano, Tsuruoka. "MJ-DLVAT: A Deep Learning Value Assessment Technique for Mahjong." IEEE, 2024.
- Burch et al. "AIVAT: A New Variance Reduction Technique for Agent Evaluation in Imperfect Information Games." AAAI, 2018.
- Duersch, Lambrecht, Oechssler. "Measuring skill and chance in games." European Economic Review 127, 2020.
- と
つげき東北・ 伊藤毅志 「牌譜の解析による 麻雀の 分析」 人工知能学会誌 24(3), 2009.